世界の保育園・幼稚園どうしを繋ぐオンライン国際交流プログラム、「EN-TRY世界交流」。6月22日に行われた杉並区立堀ノ内東保育園とYMCA of the Northern Territory Gray Child Care(オーストラリア)の交流についてのレポートです。
今回は、堀ノ内東保育園の先生方が工夫を凝らした園での事前学習や、保護者の方々も巻き込んだ取り組みについてご紹介します。実際の写真もお借りしましたので、ぜひ園での活動の参考にしてくださいね!
目次
■交流の概要
6月22日、堀ノ内東保育園の年長さんクラス&YMCA of the Northern Territory Gray Child Care(オーストラリア)がオンラインライブを行いました!ライブでは、ジェスチャーゲームをしたり、手遊び紹介を行い、日本の園からは食べ物の手遊び、オーストラリアの園からはファミリーフィンガーソングを、お互いに教え合って盛り上がりました!
■交流までの取り組み
EN-TRY世界交流では、ライブまでに園でできる動画教材やアクティビティ、お互いの自己紹介を含むビデオレター交換、保護者の方々へのお便りなどをご提供しています。最初は世界地図の概念があまりないこどもたちもいますが、遠く離れた土地に住む海外のお友達に会うのが楽しみになるように、世界、そしてお友達の住む国のことを少しでも知って、興味関心をかきたてるような活動を用意しています!
このプログラムの間は交流ガイドのキャラクター、マグロのマグーが準備期間からサポートいたします!もちろん園様の方針やこどもたちの特徴によって取り組んでいただく内容は異なります。
今回が初交流となった堀ノ内東保育園では、素敵なアイデアで交流を盛り上げてくださいました。
まずは、おやつのミートパイ(オーストラリアの伝統料理)!
こんだてにはオーストラリアの国旗が!
さらに、オーストラリアの動物の絵を描いて切り抜き、園内の様々な所に隠して(トイレの壁や本棚の脇など)、見つける遊び。この遊びが本当に楽しかったようで、日常の中でオーストラリアに触れ続け、お子様たちを最も盛り上げたのではないかと先生方はお話しくださいました。
こどもたちが描いた絵も貼ったそうです、とってもかわいいですね!
続いて保護者の方々へのご案内!
先生が企画されて、保護者会でオーストラリアのベジマイトを試食していただいたそうです。さらにはミートパイなどのレシピをコピーして配布するなどしてこどもたちの学びを紹介されました!保護者の方々はオンライン国際交流をよい取り組みだと感じられたようで、興味を持っていただいたおかげで家でもお子様たちとお話しされたのではないかということです。
そして、こちら!ある一人の子が、EN-TRYの教材で紹介しているクオッカワラビーのこども新聞の切り抜き(埼玉の動物園にいるそう。)を持ってきたので、ラミネートしてみんなで見られるようにしたとのこと!
EN-TRYの教材やビデオレターもしっかり楽しんでくれた様子で、先生方が、こどもたちに、オーストラリアの友達に質問したい人?と聞くと、全員が手を上げるほどわくわくしていたのだそう!
さらに、他の学年のこたちにもやっていることが園だよりのお知らせや掲示などで伝わり、興味を持って聞いてきたこどももいたそうです。
■先生へのインタビュー
鈴木園長と担任の金沢先生、松岡先生にお話をお伺いしました
交流について感想を教えてください
・お子様たちは、楽しかった~!!といっていました。にぎやかに終わって、良かったと思います。また、先生同士のリハーサルで、オーストラリア園が着物を見たいと言っていたので保護者の皆様に伝えたところ、浴衣や甚平を着てくれ、イベント感があって盛り上がりました。当初は、浴衣を持っている子供だけの数名が着る予定でしたがみんな準備してくれました。
・いつもは恥ずかしがって前に出てこないような子が、前に出てきてしっかり話していて、全体として子供たちがそんな雰囲気なのが良かったと思います!一方で、すこし集中力が切れてしまったタイミングもありました。翻訳までの時差でどうしても待ち時間が生まれ、自分たちが話す番になるとまた盛り上がる、という流れだったので、改善できるとよいかなと思います。今後の改善点として、こどもたちがカメラを見る位置が分かっていなかったのが惜しかったので、カメラのレンズの位置が分かりやすいように工夫したいです。
改善点や今後への期待があれば教えてください
・準備期間はもっと長くてもよかったです。様々な取り組みを実施しましたが、もっといろいろできたのではないかと思っています。今後もやりたく、その際はもっと時間をかけたいです。
・マグーから送られてくるスケジュールや指示、資料が良かったです。ガイドがあることで学びのきっかけがつくれ、活動が広がりました。
・今回交流した園の子たちともう一度できたら面白いと思います。いろいろな国の方と関わるのもいいと思いますが、お互いの成長もわかるし、せっかく仲良くなったのでもう一度できれば嬉しいです!
その他、気づきがあれば教えてください
・まずは国のことを学ぶ教材から始まりましたが、こどもたちの興味関心はさまざまなことに広がっていきました。地球儀と世界地図見ながらオーストラリアだけではなく、他の国はどこにあるのかなどを考えるようになりました。
・交流は終わりましたが、夏祭りの準備の際に地球儀を提灯に見立てて作ったりしています。交流をきっかけに世界を身近に、リアルなものとして感じている様子です。今までは、海外のことを知識として持っている子はいても、こども同士の共通の話題ではありませんでした。それがこどもたちで、アメリカはどこだ、などと話すようになっています。それも、ウルトラマンはどこの国にいるんだよ、などという自信の興味関心を絡めた話になり、世界が近づいたのかもしれませんね。
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