2023年、新しくなった幼稚園・保育園向けのSDGsプログラム「ちきゅうフレンズ」について、EN-TRYを運営する株式会社シンクアロットの代表 前出が開発秘話をご紹介!こどもがSDGsについて知る機会の大切さや、園の先生方への想い・感謝をお話しします。
■ちきゅうフレンズ
幼稚園・保育園のSDGsへの取り組みを支援する活動の一環としてご提供します、「ちきゅうふれんず」は、こどもたちが楽しく世界を学び身近に感じることで、自分で考え関心を持ち続けるをことを目的としたプログラムです。ペンギンのスカイと一緒に世界について学ぶ全三回+総集編の年間プログラム、年度初めの開始がお勧めです!
■開発秘話をインタビュー!
今までのちきゅうフレンズから大幅リニューアルをするにあたって、わたしたちの想いを改めてお伝えすべく、代表前出による開発秘話をインタビュー形式でお届けします。
EN-TRYは園の関係者のみなさまと共に挑戦し、作り上げるプログラムです。一歩一歩、皆様と一緒に経験を積み重ねる度に視野は広がり、考えも深まってきたと実感しています。そんなわたしたちの今の想いを知っていただければ幸いです。
代表 前出貴則
●開発の背景を教えてください
私たちは、“SDGs”という言葉を、”水を大切にすること、生き物を大切にすること、食べ物を大切にすること”、さらに、”地球や未来を考えて暮らすこと”といったように、とてもシンプルに捉えています。
そして、それはまさに幼稚園・保育園の皆さまが、日々こどもたちに伝えていること、であるとも思っています。しかしながら、園の皆さまと会話していると、「もう少ししっかり伝えたいな」「こどもたちに伝わっていることと、伝わっているのかわからないことがある」「生き物の話や、貧困の話って、園では取り上げにくい」といった、声を多く聴きました。
それならば、園の皆さまがこどもたちに知ってほしいこと、考えてほしいことを全部伝えられるようなプログラムを作ろうと、このプログラムの開発に着手しました。
●こどもがSDGsについて知る機会はなぜ大切だと思いますか
前述のとおり、SDGsは、水、生き物、食べ物を大切にする、地球にとっていいことをする、といったように、とても、簡単な考えだと思っています。また、そのための行動も、例えば、ごみを外に捨てない、食べ物を頼みすぎない等、とても簡単なことだと思っています。ただ、小さい頃から、水を大切にする、生き物を大切にする、といった基本的な価値観を共有できてないと、この簡単な行動さえもできなくなります。極端にいうと、大人になって、いきなりそういう話をしてみても、まるで伝わらないのだと思います。
小さな頃から、どういった価値観で育ってきたかは、その後の人格形成・行動に大きく影響します。生涯、大切にしてほしい基本的な価値観は、できるだけ早くから、少しずつ共有していくことが良いと思います。
●プログラムのポイントは?
まずは、こどもが楽しめる、ということを第一にしています。楽しくないと、何も入ってこないし、自分で考えることもしてくれない、といった考えです。そのために、絵本としてこどもも没入できるストーリーにしたり、ゲームを入れて体を動かす時間を作ったりという作りにしました。
また、”知識を詰め込むための教材””行動を強制するような教材”ではなく、”こどもたちが、自分で考えながら進めていく教材”にしたいということも、強く意識しました。具体的には、「ごみをちゃんと捨てよう」とは書かずに、「ごみが外に捨てられると、風に飛ばされ、川に流れるよ」「川のごみはどこにいくのだろうね」「海へ行ったら、ウミガメがえさと間違えて食べちゃうかもしれないね」という話の進め方にしています。このプログラムがこどもたちの自発的な行動につながればと思っています。
最後に、世界を舞台にしたことも大きな工夫のポイントです。例えば、「水」をテーマとした時に、日本よりも、問題がより深刻なオーストラリアを舞台にした方が、なぜ水が大切なのか、こどもたちに伝わると思いました。生き物の話も、やはり、日本よりも、生き物に関する多くの問題を抱えたケニアが舞台の方がいいのでは、と思いました。最終的に、舞台として選んだオーストラリア、ケニア、シンガポールの先生方には何度も話を伺いました。この場を借りて感謝です。
●園の先生たちへのメッセージ
このプログラムを作るにあたって、私も色々なことを学び、考えさせられました。
例えば、オーストラリアでは、温暖化を起因とする森林火災によっておびただしい数のコアラが命を失っていること、ケニアではある民族が野生動物を傷付けているわけですが、それは家畜(生活)を守るための行動の場合も多くあって、ケニア政府がその対策に動いているであること等、初めて知ることも多くありました。
また、幼児教育先進国のシンガポールのある園が、”貧困”を学習テーマにしていると言うので、”貧困”なんて難しいテーマをどうこどもたちに教えているの?と聞いたら、「自分たちは”教えて”いないよ(なにいってるの!?)。私たちの仕事はこどもたちの学びをサポートすることよ」と返事がきました。具体的に聞くと、こどもたちに、貧困という言葉の意味だけをそのまま伝え、どうやったら、それをなくせれるか、と聞いたそうです。そうすると、こどもたちは自発的に、貧困を「お腹が空いても食べられないこと」にして、何回かに分けて、その解決策を話し合ったそうです。その結果、フードバンク(賞味期限が近い食べ物等を、福祉施設等に届ける活動)を連想するようなアイディアが出てきて、そこで、先生は初めてサポートに動いたそうです。具体的には、フードバンクの活動に参加している団体に問い合わせ、話しを聞く機会を設けたそうです。そして、こどもたちは、そのアイディアをまとめた絵本を作ったそうです。「教育」とは何なのか、再度考えさせられた瞬間でした。
前置きが長くなりましたが、今は、このプログラムが、先生にとっても、我々にとっても、新たなことを学べるものであればいいなと思っています。そして、それが、こどもたちにしっかりと伝わっていく仕組みを作りたいです。我々が学んだことは、プログラムの中に含まれる「先生向けの解説書」という形で伝えていきますし、先生が新たに学んだことも、ぜひ我々に教えてください!
最後に、我々のアンケート調査から、保護者の皆様も、園に対して「SDGsの価値観を伝えてほしい」と思っていることが明らかになっています。プログラムの一つの内容として、我々にて、園の取組みを保護者に伝えるためのドキュメンテーションもサポートします。保護者の方々も、しっかり巻き込んでいきたいです。
教材やワークブックなどのイメージは、EN-TRYWebサイトのプログラム紹介ページでもご覧いただけます。
お問い合わせいただきました園さまには、実際のデジタル動画の視聴、教材サンプルなどをご紹介しています。ご連絡お待ちしております!
コメント