世界のアート&クラフトのコーナーでは、EN-TRY世界交流に参加いただいている海外・国内の園児による作品を紹介しています。本日は、ニュージーランドの園のこどもたちの作品です。今回は、テファリキ幼児教育で使用されるテーブルセットをご紹介します!テファリキやテーブルセット、昨今有名になりつつある幼児教育の手法ではありますが、実際の写真を見たことのある方は少ないのではないでしょうか。テファリキの基礎と合わせて、ぜひご覧ください!
●テファリキ幼児教育とテーブルセット
写真は貝殻を使って子供が作った作品です。こちらはテーブルセットと呼ばれており、こども一人ひとりにあわせた学びを目的としてニュージーランドの保育園や幼稚園で実施されているとてもメジャーなアクティビティです。
ニュージーランドではテ・ファリキ幼児教育に従った保育方針・教育方針が定められています。テファリキについてはこちらの記事で解説していますので、ご興味のある方はぜひご覧ください!
海外の幼児教育現場レポート:ニュージーランドのテファリキ教育
簡単に要約しますと、ラーニングストーリー(観察・その掘り下げを記録したもの)に基づいてこども一人一人に合わせたラーニングプラン(「○才までに○○ができるように」といった画一的な指標はなく、子どもの社会的・文化的な学びや、さまざまな人々との関わりを重視)を設定し、それを達成するためのアクティビティを行うというものです。ラーニングプランとラーニングストーリーがリンクして、個人の成長の方向性や過程、状態を理解することができます。
そして、テーブルセットとは…
• こどもたちのクリエイティビティを高める、テ・ファリキのフリープレイ用のセッティングです
• こどもの関心や、それに対する先生の問いかけ次第で、様々な使い方をすることができます
• 一般的にテーブル上に用意することが多いことから、日本では通称”テーブルセット”と呼ばれることが多いです
※「テーブルセット」は明確なワードでなく、Activity on the tableなどと現地では呼ばれています
アクティビティ・テーブルセットで重要なことは、それ自体が、こどもひとりひとりのゴールと学習ストラテジー・プランに結びついたものである、ということです。
例えば、ものづくり、手先をもっと使う、みたいなものがゴールであれば、ブロックなどのコンストラクション系のアクティビティを準備します。
ですので、単に面白いもの、好きそうなものを並べるのは、テ・ファリキのアクティビティ・テーブルセットとしては、少し違います。こどもや状況に応じてセットは臨機応変に変わるべきですので、常に同じものというわけにもいきません。このあたりがテーブルセットでとても大切なポイントです。
●実際のテーブルセットをご紹介
いくつか、実際のテーブルセットを見ながら、ゴール設定とアクティビティについてご説明します。
上はコンストラクションのテーブルで、手先を起用に使って遊ぶことに興味があるこどもが使います。下はジャングルと動物のセットです。このように、興味関心を持たせるために、こどもたちが好きなものも使います。
続いて貝や草木のテーブルセットです。マオリの文化はナチュラルリソース(自然のモノ)を使うことを重要視しています。アートを一緒に作ったり、カウンティング(数を数える)が目標であれば一緒に数えたり、グルーピングとして同じ色を集めたりと、様々のゴールに合わせてやることを決めます。 ※色は算数のコンセプトの一つとしてとらえられています
こちらのテーブルセットは、色を混ぜたらどんなものができるか、先生がゴールに合わせて問いかけをすることで、サイエンス、アート、マス、クリエイティビティにもコラージュにもなります。
★EN-TRYでは、今後もみなさまの保育・教育にお役立ていただける情報をお届けしてまいります。 セミナー開催のお知らせなど最新の情報はInsagramでもお伝えしております!
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