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【行事紹介】3月:日本と世界の行事を紹介します。


 

日本では3月といえば卒園式の季節。卒園式はこどもたちの門出を祝福する園にとっての一大イベントです。また、ひな祭りも女の子のお祝いとして執り行われます。

「せかいをしると、せかいがひろがる」を掲げているEN-TRY(エントリー)。今回の記事では、卒園式の目的やひな祭りの由来や、EN-TRYを通じて国際交流を行っている各国で行われている3月の行事についてご紹介いたします。

 

 

■目次

・世界各国の3月の行事


※主な参考文献として、Wikipedia、『くらしのこよみ七十二の季節と旬をたのしむ歳時記』(著:うつくしいくらしかた研究所 / 出版社:平凡社)、『地球の歩き方BOOKS 世界の祝祭』(出版社:Gakken)、『世界の祝祭日の時点』(著:中野展子 出版社:東京堂出版)、広辞苑(岩波書店)、デジタル大辞泉などを参考にEN-TRY編集部にて執筆・編集しております。

※なお、webサイトは、本記事執筆時点(2022年1月)で確認した情報に拠ります。

 

■世界を見渡すと珍しい日本の卒園式

日本の卒園式では、園でのさまざまな思い出や自身の成長を振り返り、小学校へ進級するための準備や期待を育み、保護者、先生たちへの感謝の気持ちを表す場として執り行われていますが、各学校の修了ごとに祝う式典は日本と韓国のみの習慣のようです。

日本では1872年の学制の施行にともない各学年ごとに試験修了者に対して卒業証書を授与したことを起源に持ち、1870年代半ばから1880年代にかけて現在のような独立の儀式として定着したといわれています。

卒園式
日本では一般的な卒園式。こどもたちの成長と門出を祝う一大イベント

■ひな祭りの由来

3月3日のひな祭りは「桃の節句」ともいわれ、古くから親しまれている伝統行事です。ひな祭りの由来には諸説がありますが、今日のひな祭りの原型のひとつに、中国で生まれた「上巳(じょうし)の節句」があります。ここでは、水辺や災厄を祓う行事があり、それが伝来して「流し雛」や「曲水の宴(きょくすいのうたげ)」となったといわれています。

「流し雛」は、川へ紙で作った人形に自身の穢れや厄をうつして川に流す儀式があり、雛人形は「災厄よけ」の「守り雛」として祀られるようになったとされています。

この「流し雛」で流されていた人形がだんだん立派になり、雛人形は川に流さずに室内で鑑賞を楽しむように変化していったのは、制作技術の発展にともなってさまざまな人形が作られるようになった江戸時代と言われています。

雛人形
流し雛が人形制作の技術とともに発達し、観賞用になった雛人形

また、「上巳(じょうし)の節句」の中には、人工の流れ(曲水)に杯を浮かべ、上流から流れてくる杯が通り過ぎるまでに詩をつくって杯を干す「曲水の宴(きょくすいのえん)」が行われていました。「曲水の宴」は、福岡県の太宰府天満宮、京都の城南宮、岩手県の毛越寺(もうつうじ)、鹿児島県の仙巌園などで現在も見ることができます(※コロナ禍による開催の有無については各処へお問い合わせください)


■桃の花を飾る理由

桃の節句としてひな祭りに桃の花が飾るのは、イサナギノミコトが悪霊に桃を投げて追い払ったとされていることから邪気を祓う花と考えられていました。また、仙人の住む理想郷が「桃源郷」といわれるほど、桃は食べると長寿になれるとの願いから桃が飾られるようになったといわれています。


■ミモザの日

日本でも浸透してきたミモザの日は、国際女性デーと深いかかわりがあります。国際女性デーとは世界中の女性の権利を守り、女性の活躍を支援するために世界中で祝われている記念日。国連が1975年から世界に対して女性の権利に対する呼びかけを始め、1977年に毎年3月8日を公式に国際女性デーと制定しました。イタリアでは国際女性デーにミモザを贈ることが習慣となりました。


ミモザを贈るのは、この季節に咲くことや黄色は西洋では春を象徴する色とされていて、黄色い花は寒く厳しい冬が終わり、暖かな春が来たことを告げる「幸せの花」に起因していると言われています。



 

ここからは、EN-TRYで国際交流を行っている海外園がある国を中心に世界の3月の行事についてご紹介させていただきます。

 

■バリ・ヒンドゥー教徒の中では一年で最も大切な日『ニュピ』(インドネシア・バリ)

バリ島では西暦のほかバリ・ヒンドゥー暦(サカ暦)と古代ジャワ暦(ウク暦)、この3つの暦が使用されています。ニュピはサカ暦の新年で「静寂の日」と呼ばれ、バリ・ヒンドゥー教徒の中では一年で最も大切な日とされています。

ニュピの2~3日前、悪霊の化身オゴオゴが通った後を高僧が清めていくことで、バリ島全土が浄化されると、オゴオゴを御輿に村中を行進。ニュピ当日は、1日静かに過ごすことで悪霊が魔界へ戻っていくと信じられているため、バリ・ヒンドゥー教徒は一切外出してはならず、静かに瞑想して過ごします。火や電気を使うこと、労働や殺生は禁じられ、商店はすべて休みとなり、交通機関も一切動かない、まさに静寂の一日となるのです。


ニュピ
インドネシア・バリのニュピの様子

 


■世界一カラフルなお祭りともいわれる『ホーリー祭』(インド)

さまざまな色の粉や水をかけ合い、春の到来を喜び、祝うのがホーリー祭。2日間にわたって行われます。初日をホーリーと呼び、この日は町の広場にホーリカの人形と藁の山が築かれ、その周りで人々が愛情を示す歌と踊りを見せます。そのあと、火を放ちホーリカの人形を燃やすことで、悪から正義への脱却、幸運を祝います。翌日の午前中がドゥルヘンディと言って、かける人もかけられる人も「ハッピー・ホーリー」が合言葉のいわゆる色粉、色水の掛け合い合戦。大勢の人が集まる場所での掛け合いは日本人の想像をはるかに上回る豪快さで、世界の奇祭ともいわれるほどの様相です。

ホーリー祭
世界一カラフルな祭りともいわれるホーリー祭

 

■手作りランタンの光に癒される『ホイアン・ランタン祭り』(ベトナム・ホイアン)

世界遺産の町ホイアンで毎月満月の前後に行われるのがランタン祭り。ホイアンの伝統的な雰囲気を味わうのに一番だと評判で、3月は一年で最も雨量が少なく、気温もあまり高くならないべストシーズンといわれています。

このランタン、16~17世紀に貿易港として栄えたホイアンに日本や中国、オランダからホイアンにもたらされたと考えられています。1998年、ホイアン市当局が、地元の伝統であり名産品であるランタンと満月祭を一緒に行うことを考案し、ランタン祭りがはじまりました。トゥボン川近くでは伝統音楽の演奏や伝統舞踊が披露され、川には、願いを込めた小さな灯篭が流される、その光景も幻想的です。

ホイアン・ランタン祭り
ランタンの灯りだけでホイアンの町並みが色づく幻想的な風景

 

■世界最大級のLGBTQの祭典『シドニー・ゲイ&レズビアン・マルディグラ』

世界中から注目を集めるLGBTQの祭典が『シドニー・ゲイ&レズビアン・マルディグラ』。1月後半もしくは2月前半から祝祭はスタートし、シドニー各処でアート展示やコンサート、討論会など多数のイベントが開催されます。なかでも3月第一土曜日のパレードは最も盛り上がり、20万人以上の慣習が集まります。

カーニバルのパレードルートであるオックスフォード・ストリートではレインボーカラーの旗が揺れ、パレード参加者たちによる華やかでエキサイティングなパレードが繰り広げられます。

 

■EN-TRYについて


「世界は、広いこと」

「世界は、身近であること」

「世界の人たちは、友達になれる存在であること」


保育園・幼稚園の小さなこどもたちに、この3つを伝えたい。

そして、世界観を拡げてあげたい。

それが私たちがサービスをはじめた原点です。


今、世界では「SDGs」という、一つの国だけでは解決のできない

とても難しく、重要な共通目標を掲げています。


こどもたちが、世界を身近に感じ、みんなで協力できることに

気付いてくれたら、それはきっと、その解決につながる第一歩のはず。


EN(保育園・幼稚園)のみなさんと、そのためのTRY(トライ)をしていきたい。

そんな思いを込めて、私たちのサービスEN-TRY(エントリー)を開発しました。


※EN-TRYは、海外の園と日本の園をオンラインでつなぎ、異文化交流を行うプログラムとして

世界OMEPのESDアワード2021を受賞いたしました。



■『EN-TRY リーフレット』のダウンロードはこちらから

EN-TRYの世界交流プログラム概要をまとめたリーフレットです

【『EN-TRYリーフレット』】(PDF:11.6MB)

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