日本では2月といえば節分や立春の季節です。節分で「鬼は外、福は内」の掛け声のもと、ご家庭や園での豆まきはこどもたちの楽しみのひとつ。また寒い冬が終わり、春の訪れを教えてくれる立春は旧暦における1年がはじまる日です。
「せかいをしると、せかいがひろがる」を掲げているEN-TRY(エントリー)。今回の記事では、節分の由来や、EN-TRYを通じて国際交流を行っている各国で行われている2月の行事についてご紹介いたします。
■目次
※主な参考文献として、NHK『情報まるごと「トクする日本語」』、大阪歴史博物館『節分「丸かぶり寿司」の風習』、『地球の歩き方BOOKS 世界の祝祭』(出版社:Gakken)、『世界の祝祭日の時点』(著:中野展子 出版社:東京堂出版)、デジタル大辞泉などを参考にEN-TRY編集部にて執筆・編集しております。
※なお、webサイトは、本記事執筆時点(2022年1月)で確認した情報に拠ります。
■節分の由来
「節分」とは、もともと「季節の分かれ目」のことを指し、季節のはじまりは「立春」「立夏」「立秋」「立冬」とされ、その前日を「節分」としてきました。その中で、一年がはじまるとのされてきた「立春」の前日である2月の節分は、古くから特別な一日として扱われてきました。
節分の行事は、奈良時代に中国から伝来したとされ、平安時代には「追儺(ついな)」「鬼遣
(や)らい」と言われ、宮中行事として定着していたようです。
この「追儺(ついな)」を鬼ごっこの起源とする説もあり、民俗学者の柳田國男は伝統的なこどもの遊戯は大人の真似によって生じたものとし、もとは神の功績をたたえる演劇をこどもが真似たという説を唱えています。
■豆をまく理由
豆まきを厄払いとして行うようになったのには諸説ありますが、穀物には生命力と魔除けの呪力が備わっているというという信仰や、「鬼(魔)の目を打つ」「魔を滅する」が「豆」に通じるからと言われています。この豆まき、宮中行事である追儺の儀式には組み込まれておらず、もとは節分に限らず「ハレの日」の行事として行われていたものが節分でも行われるようになったそうです。
■鬼はイワシが苦手
鬼を追い払う「豆まき」のほかにも、鬼は七輪でイワシを焼いた煙と匂いを恐れるとされており、西日本には節分にイワシの焼き魚を食べる「節分いわし」の風習があります。焼いたいわしのアタマをヒイラギの枝とともに飾り物にして、門口に飾ったり、「つまらないものでも、信仰の対象となればありがたいと思われるようになる」という例えのことわざ「イワシの頭も信心から」はカルタの一枚にもなっており、節分が日本で古くから浸透し親しまれていたことを実感いたします。
■恵方巻の風習
節分の日に、その年の恵方(その年の縁起の良いとされる方角。)を向いて、願い事をしながら黙って食べると願いごとがかなうと食べるとされている恵方巻。現在では全国で広く認知されていますが、もとは大阪にはじまると考えられていますが起源は定かではありません。昭和初期の資料から寿司業界の関係者によって、この風習が宣伝されていることが確認されていますが、全国的に広く行われるようになったのは1990年代以降、コンビニエンスストアを中心とした販売促進によって普及が進められました。
ここからは、EN-TRYで国際交流を行っている海外園がある一部の国の2月の行事についてご紹介させていただきます。
■シンガポール、フィリピン、タイの2月の行事『春節』(Chinese New Year)
春節は中国の旧暦のお正月ですが、中華圏で最も重要とされる祝祭日として扱われています。中国はもちろんのこと、中国の暦の影響を受けていた東南アジアの国々や韓国などでもお祝いされています。
■春節の風物詩シンガポールのチンゲイパレード
シンガポールで行われる『チンゲイパレード』は春節の風物詩として有名です。世界中から集まるダンサーや山車が繰り広げるパレードはアジア最大級の規模を誇ります。元々、春節といえば爆竹を鳴らして祝うのが習わしでしたがシンガポールでは1972年の事故を機に、爆竹を禁止。代わりにはじまったのがチンゲイパレードです。「チンゲイ」とはシンガポール、マレーシアに多い福建系の人々の造語で「衣装と仮装の芸術」を意味します。
■ブラジルの2月の行事
ブラジルの2月といえばリオのカーニバル。このときのために1年をかけて準備されたダンスと山車が繰り広げるパレードは、1933年よりコンテスト形式で数多くのチームが参加します。各チームの人数は2,500~4,000人、山車は8~12台。優勝賞金は3億円以上というスケールで開催されます。
このリオのカーニバルのはじまりはポルトガルから伝わった「エントゥルード」という無礼講のお祭りを起源とします。黒人奴隷が農園主から借りた衣装を纏い、水や粉をかけ合ってお祭りを楽しんでいました。19世紀になってこの「エントゥルード」が禁止され、代わりに貴族たちは舞踏会を開くことになりますが、これに怒った民衆が歌い踊りながら町を練り歩いたのがパレードのはじまり。奴隷制度が廃止されると黒人たちもパレードに参加できるようになり、黒人音楽のリズムを取り入れたサンバも演奏されはじめました。
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それが私たちがサービスをはじめた原点です。
今、世界では「SDGs」という、一つの国だけでは解決のできない
とても難しく、重要な共通目標を掲げています。
こどもたちが、世界を身近に感じ、みんなで協力できることに
気付いてくれたら、それはきっと、その解決につながる第一歩のはず。
EN(保育園・幼稚園)のみなさんと、そのためのTRY(トライ)をしていきたい。
そんな思いを込めて、私たちのサービスEN-TRY(エントリー)を開発しました。
※EN-TRYは、海外の園と日本の園をオンラインでつなぎ、異文化交流を行うプログラムとして
世界OMEPのESDアワード2021を受賞いたしました。
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