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【絵本紹介:1月:年齢別】新年におすすめの絵本


 

1月はあたらしい年のはじまり。はじまりや、誕生、この季節に読んでいただきたい、こどもたちにおすすめの絵本を紹介いたします。


絵本体験を通じてこどもたちの世界観が広がり、感性が豊かになるとEN-TRYでは考えていることから、毎月第1週木曜日にその月にあった年齢別に海外の絵本を中心にご紹介いたします。

 

 

■目次

 

■年齢別おすすめの絵本の選びかた


絵本を楽しめるようになる生後10か月から1歳の子どもたちには言葉を聞く楽しさとイメージが膨らむ絵本がおススメです。

0歳児は、単純な輪郭とはっきりした色づかい、リズムのある言葉が大好きで、こどもにとって身近なことがらを書いているものがおすすめです。

1歳児は、自分の五感で体験したことが興味の中心なので「見る」「聞く」「嗅ぐ」といった体験を手掛かりに絵本を選ぶのがおススメです。


日常の生活体験が広がり他者への関心も強くなる頃、子どもの日常生活に寄り添った絵本がおススメです。

2歳児になるとこどもたちは、知っているものに反応するだけではなく、その体験をもとにお話を膨らませて楽しめるようになります。登場人物の姿と自分の体験を組み合わせて、一緒にドキドキ、ハラハラ。単純なお話であればストーリーを追って理解できるようになるので、こどもたちの興味をもとに絵本選びのジャンルの幅を少しずつ広げていくのがおススメです。


3歳ごろからのおすすめは繰り返しやその中に仕組まれたユーモア、子どもたちが満足する結末が用意された昔話。言葉の響きやリズム・韻などの面白さが味わえる詩やわらべうたは物語りとは違った絵本の楽しみ方を体験できます。

興味や関心は未知の世界へも広がります。発達や経験によって語彙力に差が出やすい時期ですが、あまりためらわずに色んなジャンルの絵本を選んであげるのがおススメです。


子どもたちの好みもはっきりしてくる頃、物語り絵本を中心に長く愛された絵本がおすすめです。

時代は変わっても子どもの心の成長に必要なものは変わらない一過性の流行ではない作品を選んであげることが大切です。

また、他者の気持ちを想像して共感でき、複雑な感情も芽生え、想像力も豊かな4歳児には、知らない世界、言葉遊び、こどもたちの興味・関心に応えるよう幅広いセレクトが絵本選びのポイントです。


“本来は目に見えない言葉の世界を、自分で思い描き、目に見える世界にする”想像力こそが読書力です。挿絵を手掛かりに想像力を膨らませる絵童話を絵本体験を積んできた5歳児にはおすすめです。

また、こどもの数だけ興味・関心の種類があります。フィクションからノンフィクションまで好奇心を満たすあらゆる絵本と触れる機会をつくってあげましょう。「命」「平和」「平等」「他国の文化」などについての本もこの時期から。こども自身、言葉でうまく言い表せないものの、その意味をしっかりと受け止める力を供えています。


6歳ごろになると、長い物語を毎日少しずつ読んでもらうことを楽しめるようになります。本格的な読書への入り口として長い童話や絵本がおすすめです。


※各年齢でのおすすめの絵本については福音館書店『絵本の選びかた』『0~5歳子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』(著:児玉ひろみ 出版社:小学館)を主な参照元とし、EN-TRY編集部にて編集させていただいております。

 

■年齢別、1月におすすめの絵本(EN-TRY編集部選)

年齢別おすすめの絵本の選び方をもとに、EN-TRY編集部独自の視点を加えクリスマスシーズンにおすすめの絵本を紹介いたします。


■0歳・1歳児におすすめの1月の絵本


0歳におすすめのクリスマスの絵本、1歳児におすすめのクリスマスの絵本、『あなたがうまれたひ』作・絵:デフラ・フレイジャー、訳:井上荒野、出版社:福音館
0歳・1歳児には単純な輪郭とはっきりした色づかい、リズムのある言葉がおすすめです

タイトル:『あなたがうまれたひ』

著:デフラ・フレイジャー

訳:井上 荒野

出版社:福音館書店


【内容】

赤ちゃん誕生の喜びを高らかに歌いあげた絵本です。作者のデブラ・フレイジャーは、子ども時代をフロリダのヴェロ・ビーチで過ごし、自然に親しみ、豊かな感覚をはぐくんできました。現在は、自然と絵画・彫刻を結びつける教育にたずさわり、小さいころから親と子で本に親しむ経験が大切だと述べています。この本は、生まれてくる自分の子ども(カーラ)のために書かれたものです。マティスの絵のようなシンプルで力強い線と色彩をもとに誕生の祝福を歌う絵本。詩人であり小説家でもある井上荒野さんの翻訳の美しさ。声に出しておとなも一緒に味わっていただきたい一冊です。



■2歳児におすすめの1月の絵本

2歳児におすすめの1月の絵本『しんせつなともだち』
単純なお話であればストーリーを追って理解できるようになる頃の1冊としておすすめです

タイトル:『しんせつなともだち』

作:方 軼羣

絵:村山 知義

訳:君島 久子

出版社:福音館書店


【内容】

食べものがない寒い冬のある一日、お腹がすいたうさぎが、かぶをふたつ見つけました。ひとつだけ食べて、もうひとつを同じようにお腹をすかせているともだちのロバに届けますがロバは留守でした。ちょうどさつまいもを手に入れたロバは、帰宅してびっくり。じぶんと同じようにお腹を空かせているだろうヤギに、このかぶを届けます。この思いやりの心をのせたかぶの行く先は・・・1965年4月号『こどものとも』として発行以来、何度も再販され読み継がれている一冊です。


■3歳児におすすめの1月の絵本

3歳児におすすめの1月の絵本『はじまりの日』,作:ボブ・ディラン,絵:ポール・ロジャース,訳:アーサー・ビナード
言葉の響きやリズム・韻などの面白さが味わえる詩は物語りとは違った絵本の楽しみ方を体験できます。

タイトル:『はじまりの日』

作:ボブ・ディラン

絵:ポール・ロジャース

訳:アーサー・ビナード

出版社:岩崎書店


【内容】

ボブ・ディランのこどもを想う永遠の名曲『Forever Young』に、中原中也賞を受賞するなどの詩人として日本で活躍するアーサー・ビナードの翻訳を載せた1冊です。もとが歌詞ということもあり言葉のリズム・韻を楽しめるのはもちろんのこと、「Forever Young」を「はじまりの日」と訳していたこの英語の詩と翻訳された詩、できれば原曲も一緒に味わっていただきたい1冊です。アーサー・ビナードは自身も絵本作家しても活躍しており、絵本の翻訳ではエリック・カールやモーリス・センダックの作品でその名文を味わうことができます。


■4歳児におすすめの1月の絵本

4歳児におすすめの1月の絵本 『かえでがおか農場のいちねん』
4歳ごろには物語り絵本を中心に、長く愛された絵本がおすすめです。 時代は変わっても子どもの心の成長に必要なものは変わらない一過性の流行ではない作品を選んであげることが大切です

タイトル:『かえでがおか農場のいちねん』

作:アリス・プロベンセン  マーティン・プロベンセン

訳:きしだ えりこ

出版社:ほるぷ出版


【内容】

アメリカの農場で動物たちに囲まれてくらすプロベンセン夫婦の暮らしが12カ月のうつりかわりが月ごとに見開きで描かれています。この描かれている農場で動物たちと暮らす様子、その下に書かれている文章を読んでいくと、一見するとのどかな印象ですが、この絵の中にたくさんの物語りが広がってること、作者のあたたかなまなざしに気が付きます。こどもたちの想像力や、やさしさ、興味・関心を育むのにとてもよい一冊としておすすめです。


■5歳児におすすめの1月の絵本

5歳児におすすめのクリスマス絵童話 『クリスマスってなあに?』 作・絵:ジョーン・G・ロビンソン 翻訳:こみや ゆう 出版社:岩波書店
こどもの数だけ興味・関心の種類があります。好奇心を満たすあらゆる絵本と触れる機会をつくってあげましょう

タイトル:『プレッツェルのはじまり』

作:エリック・カール

訳:アーサー・ビナード

出版社:偕成社


【内容】

まちじゅう、いえ、くにじゅうで、いちばんうでのいいパンやさんのウォルター。でもある日、こぼしてしまった牛乳のかわりに、水をいれてパンをつくります。それをたべた王さまは、怒ってしまい「あさひが三つさしてくるパンをつくるのだ。もしできなければ、このくにからでていってもらう」と難題を突き付け・・・・

翻訳は、今月の3歳児におすすめの絵本として紹介した『はじまりの日』と同じアーサー・ビナード。作者のエリック・カールは『はらぺこあおむし』で有名ですが他にもたくさんの名作がある、手に取っていただきたい絵本作家のひとりです。


■6歳児におすすめの1月の絵本

6歳児におすすめの1月の絵本『北の魔女ロウヒ』 作:トニ・デ・ゲレツ 翻訳:さくまゆみこ 絵:バーバラ・クー二 出版社:あすなろ書房
6歳ごろになると、本格的な読書への入り口として長い童話、絵本がおすすめです

タイトル:『北の魔女ロウヒ』

作:トニ・デ ゲレツ

絵:バーバラ クーニー

翻訳:さくま ゆみこ

出版社:あすなろ書房


【内容】

フィンランドの叙事詩「カレワラ」をもとに描かれた絵本。月と太陽をひとりじめしようとしたイタズラ者の魔女ロウヒの物語です。32ページのこの絵本、読み聞かせだけでなく、本格的な読書への入り口の一冊としておすすめします。

絵を描いたバーバラ・クー二は、アメリカの児童文学作家、絵本作家、イラストレーターとして活躍しています。1959年チョーサーの「カンタベリー物語」をもとにした『チャンティクリアときつね』、1980年『にぐるまひいて』でコールデコット賞を受賞。このほかにもたくさんの作品を世に出し、日本語訳も多く出版されています。抑制のきいた色彩ですが、そこには世界の豊かさが広がっています。絵本選びの際、バーバラ・クー二―の名前は安心と信頼のしるしとしておすすめです。


 

週末絵本作家、EN-TRY代表前出貴則おすすめの1月の絵本

週末は絵本作家としても活動し、『ちきゅうフレンズ~ちがうけど おなじ~』を発行している弊社代表の前出のおすすめする絵本を紹介いたします。


タイトル:『スリー 3ぼんあしのしあわせなイヌのおはなし』

ぶん え:スティーブン・マイケル・キング

やく:神野 三鈴

出版社:イマジネイション・プラス


【内容】

愛くるしい、3本足のワンちゃん「スリー」の視点で、ほっこりとしたスリーの日常、感情を追いかけます。「ファーン」というおんなのこに出会う前も、出会った後も変わらない、3本足ワンちゃんのまっすぐなポジティブさに元気をもらえる一冊です。


【前出おすすめのポイント】

今年1年のキーワードは間違いなく「SDGs」。そして、「SDGs」の根底とされる考え方が「多様性の尊重」です。スリーの物語を読むと、「多様性の尊重」という考えは、わざわざ取り上げられるほど特別な考えなのか(もっと自然なものなのでは)という気にさせられます。


足は何本が普通なのか。


地球上には、2本足の生き物もいれば、4本足の生き物も、6本足の生き物も、、、。


違って当たり前。違うことに何の意味があるのか。多様性に関しては、こどもの方が先生である気もしたりします。SDGs年の始まりに、この絵本で「多様性」についてこどもたちと通じ合ってみてはいかがでしょうか。

 

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■EN-TRYについて


「世界は、広いこと」

「世界は、身近であること」

「世界の人たちは、友達になれる存在であること」


保育園・幼稚園の小さなこどもたちに、この3つを伝えたい。

そして、世界観を拡げてあげたい。

それが私たちがサービスをはじめた原点です。


今、世界では「SDGs」という、一つの国だけでは解決のできない

とても難しく、重要な共通目標を掲げています。


こどもたちが、世界を身近に感じ、みんなで協力できることに

気付いてくれたら、それはきっと、その解決につながる第一歩のはず。


EN(保育園・幼稚園)のみなさんと、そのためのTRY(トライ)をしていきたい。

そんな思いを込めて、私たちのサービスEN-TRY(エントリー)を開発しました。


※EN-TRYは、海外の園と日本の園をオンラインでつなぎ、異文化交流を行うプログラムとして

世界OMEPのESDアワード2021を受賞いたしました。



■『EN-TRY リーフレット』のダウンロードはこちらから

EN-TRYの世界交流プログラム概要をまとめたリーフレットです

【『EN-TRYリーフレット』】(PDF:11.6MB)

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